新型コロナウイルスは、くしゃみや咳などによるウィルスの飛散をはじめ、狭い空間の中で会話をするだけでも唾が飛んで感染するリスクが高いといわれています。夜の街で新型コロナウイルスに感染したのではなどといわれている理由の中には、お酒を飲みながら接近した状態で会話をすることが直接な原因でもあり、空気中に漂うウィルスを吸い込んでしまうリスが非常に高いようです。当面の間は歓送迎会などの飲み会が自粛されることも多いかと思われますが、これは居酒屋などの飲食店だけではありません。
飛行機は、数時間の中で狭い空間にとどまり移動する乗り物で長距離列車やバスなどとは異なり窓を開けて空気の入れ替えを行うことはできませんので、ウィルスに感染している人が搭乗していれば機内中に新型コロナウイルスの感染リスクを高めてしまうわけです。ちなみに、中国や韓国などの特定の国からの渡航を避ける試みが各国で行われているわけですが、このような対策は航空会社にとって大きな大打撃となるものです。乗客の数が以前と比べると減少しているだけでなく、行き先においても制限が設けられてしまうと航空会社の存続危機にもなりかねません。
3月初旬に発信されたネットの中にあるニュース記事があるのですが、そこには3月5日の段階で新型コロナによる損失額が1,130億ドル(約11兆8,000億円)に上回るなど、このような事態が航空業界で起こると予測が行われています。航空会社各社は、輸送能力の削減やリストラを迫られる事態にも発展すると予測が行われていたり、旅行需要が大きく減少しているため2020年上半期においてかなりの損失が生じる見込みなる、このような発表をしている航空会社も存在します。さらに、海外のメディアの報道の中には、輸送能力を従来の3分の1まで削減し、利用者数は例年の2割にも満たないなどの深刻な問題を抱えている会社もあります。座席を縮小しても席を埋めることができないなど大きな打撃を受けていることが明らかです。
存続危機を持つ航空会社は今後の展開をどのように捉えているのか、飛行機を使う側にとっても深刻な問題といえるのではないでしょうか。夏時期は、新型コロナウイルスの感染拡大も落ち着くといわれているわけですが、これは感染者がゼロになるといった確約ではなく、マスクの着用や人が集まる場所に出掛けないようにするなど、当面はこのような状態が継続すると予測が行われているのが現実です。