新型コロナウイルスが世界的に蔓延している現在、海外旅行の関連業界は経済的に打撃を受けています。安全かどうかでいえば渡航先の国によって違いますし、感染が拡大していない国でも当然ながらリスクがゼロとはならないでしょう。勿論、このまま渡航制限が続くと世界経済に大きな影響が及ぶので、いずれは解禁する国が増えていくものと思われます。いきなり渡航制限を解除すると人が押し寄せてしまうので、人の移動が活発になり過ぎないように、入国時の検査や隔離が行われることになるでしょう。
つまり、新型コロナウイルスの脅威は依然として去っていませんし、ワクチンの開発や接種が進むまで、以前のような海外旅行を楽しむのは難しいです。新型コロナウイルス下の海外旅行のリスクには、人種による偏見と不当な扱いもあります。アジア人というだけで非難を浴びたり、入店拒否のような形で対応される可能性も考えられるでしょう。日本のように外出時の感染予防対策が徹底されていない国では、外を出歩くだけで感染リスクが高まります。マスクの着用が文化的に根付いていれば、今回の新型コロナウイルスによる新しい生活様式もすんなりと受け入れられるはずです。
ところが、感染が急拡大して未だ収束が見えないアメリカやブラジルといった国々は、マスク着用の文化とは程遠いといえます。感染者数は右肩上がりでウイルスがより強力に変異しているとの研究報告もありますから、当面は海外旅行は控えた方が賢明でしょう。海外旅行の再開は今後の展開次第ですが、少なくとも現在は危険性が高く、気軽にどこでも渡航できる状況ではないです。例えば、日本が入国を制限している国はそれだけ感染者数が多かったり、入国を制限せざるを得ないことを意味します。このような国々はまだまだ感染予防対策が不十分で、渡航先としてもおすすめできないわけです。
新型コロナウイルスは海外旅行保険にも影響を与えており、渡航先で感染が発覚すると、保険金の受け取りに制限が掛かることがあります。通常だと疾病費用の補償は感染、発病から責任期間の終了後72時間以内の治療開始までが対象となります。それが現在は30日以内に拡大している保険会社が増えているので、万が一避けられない渡航で感染してしまっても安心です。疾病死亡も家族が現地に駆けつける救援者費用も、それぞれ補償内容が拡大しています。しかし、外国に入国できても14日程度の隔離期間が設けられたり、帰国後も自主隔離などが求められるので、旅行計画や期間の確保など海外旅行のハードルは高いです。