海外の訪日外国人観光客にとって、日本国内で滞在時に宿泊するホテルに求めるイメージには色々なものがあるそうです。旧来の日本式の旅館をベースにしたクラシカルなタイプはもちろん、セレブリティであればホテル予約するにしても、それなりのブランドイメージのある一流の仕様を求める向きもあります。他方である程度の日数をかけて、日本国内を旅行する、いわゆる「バックパッカー」のなかには旅行費用節約の意味を込めてホステルや簡易宿泊所などへのニーズも高くなっています。ツアー費用を安く上げたい彼らにとって、カプセルホテルは格好の選択肢になりそうです。

ところが実際には初見の外国人観光客には、「モルグ」(死体安置所)の印象が強かったというのが真相とのこと。もっともここ5-6年あたりでは潮目が変わって、積極的にカプセルホテルを利用する口コミが広く共有されるようになりました。大手口コミサイトのなかには、利用者の感想が書き込まれ、印象とは違って利用してみるとクールで快適、とのイメージが広く共有されるようになったそう。そんな世界のトレンドは、発祥の国の日本を飛び出して各国で相次いで建設、稼働されているのです。そこで今回は世界のホテル予約の際にも人気の高い、カプセルホテルのトップ5を御紹介します。
まず最初に御紹介するのは、マレーシアは首都クアラルンプール国際空港ターミナルで営業している「カプセル」です。
本家日本のスタイルを踏襲する意匠になっていますが、利用されている素材は二段につんだ貨物コンテナになっているのが特徴といえます。むしろ日本の狭小住宅のイメージを盛り込んでおり、狭い空間を有効利用する日本人の様式美をとりいれているのだとか。
二つ目は韓国の仁川空港に開業している、「タラク休」。実態は日本のビジネスホテルに近く立地条件の良さから割高な割には人気が高いそう。基本的にトラジット客の1日未満の利用を前提にしています。
三つ目はヨーロッパのオランダにある、「シティハブ」。デジタルネイティブ世代を意識したデザインや間取りで人気です。カフェやワーキングスペースも用意されており、ビジネスマンの利用も多いそう。
四つ目はアジア有数の観光地バリの、「Mブティックホテル」です。南国リゾートにカプセルホテルの組み合わせは意外ですが長期滞在客やリピーターから人気をえています。
そして最後に御紹介するのは、台湾のヘイベアカブセルホテルです。台北中心へのアクセスが良好で地下鉄近くの立地も観光客を中心に根強い支持を得ています。